人気ブログランキング | 話題のタグを見る
今回は主に男性リードの話かも。
チャンクという概念がある。
詳しくは、例えばコトバンクだとこんな感じ。

チャンク(読み)ちゃんく

簡単に言うと、まとまった意味一つ分という単位。
たとえば、キューバ系のサルサの横ベーシックという場合に、左右左休んで右左右というので1セットと覚えた場合にこの1セットが1チャンクとなる。
チャンクについて_a0014306_23453829.gif
しかし初めてだったら、まず左がここで右がここでその後左をもっと横に・・・、みたいに覚えようとすると、ベーシック8カウント分で1チャンクではなく8チャンクととなる。一つずつ意識して覚えないといけないから。
上級者はチャンクの単位が大きくなる。たとえば、セテンタで1チャンクというように。やはり覚えたての場合は、えーと左手あげてその時右足出して・・・、というようにチャンクは複数になってしまう。
振り付けを覚える時などは、なるべくこのチャンクを大きくし、その組み合わせをまたチャンクとして覚えるというコトが重要である。例えばイントロはベーシック2回とプリマコンエルマーナの後、セテンタ、というコトを1セットとして覚えればこれが1チャンクとなる。後は同様にAメロ、Bメロ、コロカンタ、マンボ・・・、それぞれを1チャンクとすれば、覚えやすい。ちなみに一般的には7〜9チャンクが覚えられる目安と言われている。要は1チャンクに入れる容量を大きくすべきである。
レッスンに行った際にその場でルーティンを覚える場合も同じだ。一つ一つをバラバラに覚えないで、「ベーシック+ライトターン+エンチュフラ(かけターン付き)+ディレケノ」というように組み合わせで覚えれば容易になる。これを「ターンの後は左川回りこみつつ右足を下げてかけターンが終わったら、正面向いて、一旦組んだ後に入れ替わり、オープンの状態になるように右手を離す」というような覚えて方だと、とっても大変!
将棋の棋士などは、対局の内容が全て頭に入っていたりするが、これは、1手ずつ何百手分全て覚えているわけではなく、各局面をチャンクとして覚えていると思われる。ここまでが前半A,B中盤CD後半EF,終盤Gというように、また、その中でも中盤Cはここから棒銀を一通り、この駒を使ってやった後に、穴熊やって〜、とかやはりチャンクの組み合わせを使い結果的に少ないチャンクで整理して全ての情報を引き出すコトができるのではないだろうか。
ただし、チャンクを駆使するコトは振り付けの手順を覚えるというような、記憶作業としては有効だが、スキルを進化させるという点では注意が必要である。覚えてしまったルーティン、例えばsetentaを1チャンクとして覚えてしまった場合には、その手順のなかで改善すべき問題点など、もう一度初心に戻って、各足、各手、各関節、各指、などの改善点を確認しなければならない。ここではまた別の機会にスキーマという概念を説明したいと思う。