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スタイル

自分のクラスでは基本的にはキューバ系をベースにしたスタイルで教えている。

スタイルの話になるとやはり相違点と共通点を切り分けて行くと面白い。
「良い/悪い」ではなく、「同じ/違う」という考え方。

こないだはキューバ系の中でも教え方が大きく二つに分かれるという話。
仮にA,Bとする。
(教え方ではなく踊り方にも大きく2つに分かれると思うがそれはまた別の機会に。)

Aはとにかく技を中心に教える。基礎が出来ないと技もできないんだけど、その技に必要な基礎だけをステップとして教える。もちろんそのステップは他にも転用可能だけれど。でも、ステップとしてはかなり多くの事を覚える必要がある。クラスの運営としては賢いやり方ではある。かなり多くの事をずっと習い続けなければならない。ただしどの程度身に付くかは生徒さんのキャパシティと理解力による。出来なくても忘れてしまっても次回はもう次の技だ。出来る人には面白い。が、実は踊るのにそんなに多くの技は不要である。
そして、形だけ出来るがリズムに乗れていない、体重やムーブメントが出来ていないため手踊りになってしまい、飽きるスピードも速いという人が大量生産される。手踊りのパターンを覚える達成感がメイン。

Bはとにかく基礎というか体の動かし方の基本を重点的に教える。ただし、そういう基礎ほど難しい物はない。
以前、牧阿佐美 バレエ団の方々にサルサの振付け/プライベートクラスをしていたときに雑談で聞いたのだが、王子様やお姫様をやるレベルの人たちでも子供が最初に習うバレエの1番2番3番..と言う構えがまだ完全にはできないと言っていた。草刈民代のパートナーをやっていたような人たちでさえ、難しいというのだ。
サルサの場合それを、生涯続ける訳でもない人たちに厳しく教えて先に進めないということになる。そして耐えきれずやめていくひともチラホラ。ついて行けた人は複雑な技は知らないが、見ればすぐ出来るくらいのスキルが身に付いている。

さてどちらが良いのだろうか?わざと極端に書いたので実際にはAからBのどちらか寄りということになるのだろうけど。
自分はA:B=2:8くらいでやりたいと思っているのだけれど...

たぶん、LA、NYみんな同じようなジレンマがあるんだろうな。